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グリーンコンシューマーのための買い物ガイド

環境にやさしい消費者になろう

 炭酸ガスが増えて地球が熱くなっているのに、炭酸ガスをたくさん吸ってくれる熱帯林は、日本などが建材や紙の材料にするために、どんどん伐採して減らしています。
 プラスチックの中でも塩化ビニール製品は、ごみ焼却場で焼かれるとダイオキシンという猛毒を発生します。
 森の手入れをする時、木の成長に合わせて混みあった木を切ります。これが間伐材といわれるもので、これまでごみにされてきました。細く短くても使い道はあるのにね。
 地球の自然環境は、20世紀に入ってそれまでと比べものにならないほど、こわされ汚されてしまいました。このままで行けば、21世紀以降の人類の存続は危ぶまれるほどです。何とかしなくちゃ! でも、小さな小さな私たち一人一人に、大きな地球を救う力や方法があるでしょうか。
 あるのです! それは、一人一人が毎日の買い物で環境に優しい商品を選ぶことから始まります。一人の買い物は少なくても、日本中がみな環境グッズに力を注ぐようになり、やがて環境は回復することでしょう。さあ、あなたの第一歩から。

買い物が地球を変える
 お店に行って環境にやさしい商品を買おうとしても、店によっては置いていなかったり、またどれが環境にやさしい製品か分からなかったりします。
 これが環境グッズですよ、という商品と売っているお店の紹介をしましょう。

グリーン購入とは
 あなたがお買物するときに、エコな商品を選ぶ。それだけの簡単なことがグリーン購入です。そのときに、心に留めてもらいたい環境のポイントが次の表です。(「エコどこナビ」HPを参考に作成)

そのまえに!!
 ものを買ったり、サービスを利用する前に、まずその必要性をよーく考えます。欲しいと思うものが、今持っているものを直したり、リフォームしたりで間に合わないか。みんなで使えるものかどうか、またはレンタルなども考えましょう。その上で買うことが決まったら、数を出来るだけ少なくしてお買物しましょう。
ものやサービスが出来るところから、捨てられるところまで。いわゆる「もののライフサイクル」のさまざまな環境への負荷を考えてお買物をしましょう。


チェックしたいポイント
環境や人の健康に影響を与えるような汚染物質等を減らしていること 燃やすときに排出されるダイオキシンや、環境ホルモンなどの有害物質が出来るだけ抑えられるように設計されているかどうかを考えます。
省資源・省エネルギーであること 石油や石炭などの使用は、二酸化炭素を大気中に放出し地球温暖化を加速します。
 そこで少ない資源やエネルギーで作られ、流通段階や使っている間にも資源やエネルギーの消費量が少ないものを選びます。
再生可能な天然資源を、持続可能に利用していること 森林などの天然資源は、成長量の範囲内であれば、枯渇しません。
 この再生可能な資源を使うとき、生態系を考え、適切な管理を行って、持続可能な利用ができているかどうかを考えます。
長い期間使用できること 貴重な資源やエネルギーを使って作られたものは、長く使い、簡単に捨てないことが必要です。
 つまり、丈夫であり、修理や部品交換が簡単にでき、アフターサービスの充実、そしてアップグレードの可能性を考えます。
 また、頻繁な買い換えを促すようなモデルチェンジを控えているかどうかも考えます。
再使用(リユース)ができること リユースは、一般的にリサイクルより環境負荷が少ないと考えられます。
 そこで、ものが再使用可能であるように設計されていること、さらに、使い終わったものが回収されて、再使用されるシステムがあることを考えます。
リサイクルができること リユースできないものは、素材ごとに分別して、材料としていろいろな用途にリサイクルすることがいいですよね。
 そこで、ものがリサイクルしやすい素材で出来ていること、分離や分別しやすいつくりになっていること、さらに、使い終わったものが回収され、リサイクルされるシステムがあることを考えます。
再生材料や再使用部品を使っていること 再生材を使った製品を選んで買うことは、省資源、廃棄物の削減、資源回収の促進などに貢献します。
 また、家電などの耐久消費財の中には、回収されたあと、一部を交換するだけでそのまま製造されるものもあります。 こういったものを積極的に買うことが必要です。
捨てるときに適正な処理処分が簡単に出来ること ものは、長期使用、再使用、リサイクルを徹底しても、最後には焼却処理や埋め立て処分されるものがでてきます。
 そこで、可燃・不燃性材料が分解できるかどうか、有害物質の分別が簡単にできるか、 焼却施設や埋め立て処分場への負荷を考えて設計されている製品を買うことが必要です。

 

買い物でのごみゼロをめざすアンケート
568店中有効回答110店 19.4%
 
 大阪府が、「こうすれば大阪のごみを減らせる!」「これで大阪がきれいになる!」というごみゼロ・アクションの募集を行いました。応募のあった22件の提案の中から当会の提案も優秀提案に選ばれ、アンケート調査やヒアリング調査に基づいて、グリーン購入に協力的な店舗の情報を調べることになりました。
 アンケート調査は、マークシート式の調査票を2002年10月に、大阪府下の大型小売店舗約600軒(「2002年全国大型小売店」等から無作為抽出)に、返送用封筒を同封して発送して行いました。
 各店舗あてに発送したのですが、スーパーマーケットの中には一括回答されたところもあって、回収数は110(回収率19.4%)と高くはありませんでしたが、あらためていろいろなことが分かりました。

1 はだか売りの商品を問いました。(複数回答)
  8種目(野菜、果物、惣菜、パン、豆腐、魚、肉、シャンプー・リンス)中、何種類かは、ほぼすべてのお店で実施しています。

 お答えをいただいた店舗の中で、8種類すべて実施しているのが、布施ビブレ店、ダイエー吹田店、和泉府中サティの3店です。
 7種類実施が、西武百貨店高槻店、鴻池サティ店、イズミヤ阪和堺店、デイリーカナートイズミヤ我孫子店、阪神百貨店の5店となっています。
 6種類実施が13店舗、5種類実施が23店舗、4種類実施が27店舗と一番多く、3種類実施が20店舗となっています。

2 過剰包装を無くし、省資源をしていくための方法である簡易包装の種類を問いました。(複数回答)
   82店舗が実施しており、実施率は75.2%となっています。
@商品上のラップをはずしている
Aパンなど個別包装をやめて一括包装に切り替えた
B販売時のトレーはレジが済んでから回収している
の3つを実施しているところが5店舗、そのうち2つを実施しているところが16店舗となっています。

3 環境配慮型商品の販売促進のために行っていることを問いました。
   67店舗60.9%が実施しています。環境配慮型商品の展示をし、さらに説明をきっちりしていると答えたのは11店舗あります。
 環境配慮店舗であることのPR誌を発行しているところも数店舗あります。

4 各店でのいちおし環境配慮型商品を問いました。
   買い物袋持参運動のアピールにともなう「マイバッグ」の販売、オリジナルエコ商品の販売、牛乳パック等再生トイレットペーパー、アルミ缶の再生品としてレンジ周り商品、無洗米などがありました。70店舗が具体の商品名を記載していました。
5 独自で行っている環境配慮の取り組みを問いました。
  古紙回収、近隣の小学校を対象にした「エコニコ学習会」の推進、毎週、毎月日を決めて店舗周辺の清掃、買い物袋持参者には20ポイントで100円還元、簡易包装の推進、自社オリジナルエコバッグの販売、年2回のエコ月間を決め、買い物袋持参者には2倍ポイントサービス、ハンガーの再利用、廃油処?揩ニ者に依頼などが事例として上がっています。
6 店頭回収しているものを問いました。
   100店舗90.9%が実施しています。記載の8種類全部実施しているのがジャスコ南千里店、北千里ビブレの2店舗で、次は6種類が7店舗、5種類が26店舗、4種類が30店舗となっています。

7 レジ袋の削減にむけての取り組みを問いました。
  取り組みをしているのは97店舗88.2%、していないのは8店舗7.3%となっています。
 取り組んでいる店舗で、有料制は、はやし鶴見橋店の1店のみとなっています。

8 ポイント制、レジ袋持参を呼びかけている店舗に普及率を問いました。
   83店舗の回答があり、普及率が30%〜50%と回答した4店舗は、西友黒土店、ダイエー四条畷店、デイリーカナートイズミヤ光風台店、北千里ビブレ店です。
 その特色的な取り組みは、ジャスコ貝塚店では、300円出せばマイバスケット(スーパーかご)が購入でき、レジ済みそのままで商品をもって帰る方式。西友光明池店では、スーパー上のマンションの住人はカートごとレジ済み商品を持って帰るシステムがあります。

9 レジ袋の削減に向けての取り組みをしていない店舗に問いました。
  回答があったのは10店舗で、「お客様の要望が強い」が4、「サービスの低下をまねく」が3、「時期尚早」が2、となっています。
10 レジ袋削減の普及率を高める方法を問いました。
  99店舗から回答をいただきました。第1位はマイバックの販売促進とPRで69店舗、第2位は消費者の啓発で57店舗、第3位はポイント制の内容充実で29件、第4位は東京都杉並区のレジ袋税(環境目的税)の導入のように自治体のリーダーシップで14店舗となっています。
 その他の意見では、消費者と店舗がともに努力が必要とした記述が多く、次に店舗の努力、行政と消費者と店舗の努力、さらに行政と消費者の努力となっています。
11 店頭回収した品物の行方を問いました。
   リサイクル業者と廃棄物処理業者との複数処理が6店舗、廃棄物処理業者とその他を選択したのが7店舗、リサイクル業者とその他を選択したのが3店舗となっています。リサイクル業者への直接搬入が30件とまだ少なく、これからの課題となっています。

12 リサイクル業者へ売却する種類を問いました。
   第1位は牛乳パック、第2位はトレー、第3位はペットボトル、第4位はアルミ缶、第5位はスチール缶・電池となっています。
 電池を含めて7種類をリサイクルしているのは、北千里ビブレ1店舗のみでした。6種類は松阪屋高槻店、5種類はダイエー住道店、ジャスコ東住吉店、イズミヤ我孫子店の3店舗、4種類は9店舗となっています。

13 リサイクルした再生商品の品目をたずねました。
  48店舗から回答をいただきました。3品目が9店舗、2品目が14店舗となっています。
 第1位が再生トイレットペーパー、第2位が再生トレー、第3位がオリジナルバッグとなっています。
 再生商品3品目を販売している店舗は、ジャスコ貝塚店、イズミヤ枚方店、イズミヤ河内長野店、イズミヤ庄内店、和泉府中サティ、ジャスコ東住吉店、ダイエー泉大津店、ダイエー池田駅前店、北千里ビブレとなっています。

14 行政、生産者、消費者、環境市民団体へ一言ご意見を問いました。
  行政に対しては、リサイクルシステムの確立と、自治体により処理方法が違うので統一をしてほしい。
 家電リサイクル費用の販売時価格に上乗せし、廃棄時は無料で回収してほしい。また家電リサイクル商品の不法投棄対策、リサイクル予算を増額が必要などです。

生産者
に対しては、リサイクルの最終まで商品化する、リサイクル可能な材質で商品化と回収システムを考慮した商品化をまた過重梱包の自重、回収システムを確立してほしいなどです。

消費者
にもっとリサイクル活動に参加してほしい。リサイクルボックスを一般ごみのようにごみを捨てている、もっとリサイクルの趣旨をわかってほしい。

環境市民団体
には、消費者の啓発、環境対策の経費負担が大きいことの理解を、などでした。
 
総  論
  法的措置が必要であり、消費者に対する意識啓発の役割が環境市民団体にあるとの指摘があります。
 社会全体のモラルが低下しているようで、たとえば日常的なごみ出しについても、スーパーの分別箱、駅、バス停など公共の場でのごみ箱に生ごみ等平然とほりこんだり、目に余る行為が見られることもあります。
 家電リサイクル法施行後、廃棄物が有料制になって以降に不法投棄が増えていようですが、個人のモラルだけでは対応できず、まじめに法を遵守する市民がばかを見るようでは日本全体がごみの山になるのではと懸念します。法に違反するものに対する罰則規定なども必要だと考えます。
 そして、なによりも個々人のモラルの回復のための啓発活動は環境市民団体と行政とのタイアップで具体的に実行していくことが急務だと感じます。
 よきパートナーとしての企業市民(生産者・販売者)との連携プレーがより重要だと、このアンケート結果からあらためて強く認識したところです。

(山口)

資料 グリーン購入ガイド作成のためのアンケート調査のお願い

各店舗からのアンケート回答結果一覧表


私の行きつけの店 エコロジー度チェック
 
あなたの行きつけのお店は回答一覧の中にありましたか?
 特別なお店だけが環境に配慮していても問題は解決しません。あなたの行きつけのお店も簡単なチェックをしてみましょう。きっと、あなたの一言がお店を変えるきっかけになるはずです。
質問項目 チェック
環境と健康を考えた商品の品揃え
…無添加食品、有機農産物など
 
環境に配慮した商品等の積極的な販売
…詰め替え商品(シャンプー、リンス、台所用洗剤)
 
再生品を使用したエコマーク商品の販売  
量り売り、ばら売りの実施  
レジ袋対策の実施…手提げポリ袋(レジ袋)へのスタンプ制・ポイント制や有料制の導入  
簡易包装の推進や買い物袋の持参を推奨  
店頭回収の実施…牛乳パック、アルミ缶、スチール缶、ペットボトル、発泡スチロールトレイ、ガラスびんなど  
消費者に対するごみ減量化・リサイクルの呼びかけの実施  
販売品の修理サービスの実施  
地域集団回収への協力  
チェック方法
実施している:○  実施していない:×  不明:△

 

アンケートに回答をいただいたお店の中から、特徴的な取り組みを行っているお店にうかがいお話を伺いました。

西友 光明池店を訪ねて

 西友光明池店は、泉北ニュータウンの中でも比較的最近開発された地域に出来た新しいお店。環境配慮の取り組みとして「エコ・ニコ学習会」を行っていると聞き、「それって何?」と、取材させていただきました。

●「エコ・ニコ学習会」
 西友では、ISO14001(国際環境規格)を1996年に取得し今年(2002年)で6年目を迎えますが、昨年の審査の中で?A改善への意識が薄れてきているということがわかり、今年の秋から全社をあげ各店舗で「エコ・ニコ学習会」を始めたそうです。
 「エコ・ニコ学習会」とは、西友の環境への取り組みを知ってもらうため、お店ではもちろんのこと、小学校や地域へ出向いて、西友の環境への取り組みを紹介するのです。72頁に及ぶ「西友サスティナビリティ・レポート」(環境報告書)を参考に、西友の環境の取り組み一つ一つをていねいにお話しされています。

●オリジナルブランド「環境優選」
 緑色のシンプルなデザインで統一された自社ブランド「環境優選」は、石鹸やトイレットペーパーなどの生活用品や文具など全部で54品目もあります。値段も他の商品より安いものも多く、環境配慮商品は割高という考えを吹き飛ばしてくれます。
 一つ一つの商品には、環境に良い理由が書かれ、同じ種類の他の商品と並べて棚の目立つ場所に置いてありました。

●レジ袋不要、手押しのカートでお持ち帰り
 買い物袋を持参された方にはスタンプを押印し、スタンプが20個集まると100円返金してくれます。
 さらに、この光明池店の上のマンションに住んでいる人は、持参の買い物袋さえいらないのです。手押しのカートで、購入した商品を自宅まで持って帰っていいのです。運んだカートは管理人さんが集めてくれます。
 そんなに便利でも、買い物袋を断る人は、まだ全体の15%程度だそうです。

●ゴミ分別ステーション
 西友では物流センターが枚方にあり、毎日トラックが商品を運んできますが、集めたリサイクル品はこのトラックが回収し持ち帰ります。空で走らせない工夫をしているのです。
 分別は「トレー」「牛乳パック」「ペットボトル」の3種類です。回収箱にはふたがありしっかりした作りでした。箱をのぞくと、トレーはきれいに洗ってあり、ペットボトルはふたを外しラベルも剥がされ、リサイクルに持ってくる人のマナーの良さがうかがわれました。
 お店の方も、お客様からもっと他のものも集めて欲しいとの要望があるが、マナーのよいお客様からの要望だからこそ応えていきたいとおっしゃっておられました。

●量り売りとハンガー配達
 果物やキャベツ・大根などのかなりの商品が無包装で売られていました。しかし、大根やキャベツは半分に切ると加工品になってしまうそうで、はだか売りの隣りに包装されて置かれていました。
 また、光明池店では衣類は扱っていないのですが、衣類を置いているお店では、衣類を梱包せず、ハンガーのまま配達を行っています。ダンボール箱を節約できるうえ、商品を広げる手間もいらなく一石二鳥です。

 スーパーストアーは、言うまでもなく、私たちの食料品や生活用品を購入する重要な場所です。ここで、ごく普通に買ったものが環境に配慮され安心でき、捨てられる時のことまで考慮されていれば、ものに囲まれた私たちの生活は、今とは違う豊かさを手に入れることになるのではないでしょうか。
 西友の、まずはお客さんに知ってもらい、消費者と共にあろうという姿勢に、そんな明日の真の豊かさを考えるきっかけをもらいました。

(大林)


大丸 10店舗一括マルチ取得
(大丸大阪梅田店 業務管理部竹中天生さんに聞く)

 2002年12月初旬、大丸大阪梅田店(大丸梅田店は、従業員4300人、JR大阪駅ビルに隣接したターミナルに立地している。)業務管理部竹中天生(たけなかあつお)さんに、大丸百貨店の環境に対する独自の取り組みについてお話をうかがいました。

 大丸では「10店舗一括マルチ取得」を合い言葉に、平成15年2月にISO14001(環境管理システムの国際規格)の認証取得を目指しています。
 「10店舗一括マルチ取得」とは、@梅田店、A心斎橋店、B神戸店、C京都店、D東京店、E本社、F新長田店、G芦屋店、H須磨店、I山科店の10サイトで、一度にISO14001を取得しようという試みです。
 
推進に当たっては、本社に「環境対策室」(専従3名)を置き、各店にはISO事務局を設けています。
 推進の流れは、環境対策室を中心にISO14001取得に向けての方針と行動目標を打ち出し、それをもとに各部門長が各部門の行動目標を構築します。
 さらに、部下である全メンバー自身が行動目標を持ち、自主的に自分の目標を実行します。
 売り場担当者個々人は、環境対策室作成のポケットマニュアルで ISO14001取得に向かって、日々の業務の中で自分が何をすべきかを常に確認します。
 一般従業員の環境問題への取り組みに関する啓発は、ISO環境推進事務局(5名・45歳〜55歳)が核になって、新入社員の入社時教育等を含め、全社26000人の勤務者の指導に当たっています。

 本年度の取り組みとしては、平成14年8月1日より10サイトすべての事務所・売り場等、各セクションのゴミの分別排出・リサイクル等の実績の検証から行動を開始してきました。
 平成14年11月18日・19日には第一次審査を終え、15年1月14日・16日に第二次審査を迎える運びです。

 大丸の環境方針については、
1.資源の有効活用
2.廃棄物の削減並びに再資源化
3.環境に優しい商品の提供や包装容器の取り扱いの積極的な取り組み
の3点が柱になっています。

 具体的には、
1)お買い物の包装の素材・方法を見直すと共に、包装のセロテープ等に環境との取り組みの啓発コピーを印刷したものを使用する。
2)1バッグ・マイバッグ運動の推進
3)従業員食堂では、ミニどんぶり、食材の単位を小さくしたメニューを開発し、食品の廃棄物の削減に努める。
4)事務用紙は、再生紙を使用し、両面使用を励行する。
5)仕入れ時より、エコマーク商品との取り組みに努力し、売り場演出に当たっても、エコマーク商品がお客様の目に付きやすい場所に展開する。

 大丸の環境への将来の取り組みについては、
1)自社オリジナルの環境商品の開発(再生ガラスで食器etc) 
2)包装紙をすべてリサイクル用紙に(再生紙)切り替える。
3)環境イベント等にも積極的に参加し、お客様と共に環境保護の啓発に努める。
というお話でした。

 大丸の「10店舗一括マルチ取得」については、地域及び消費者の皆様と共に歩む体制で臨んでおられ、特に大丸梅田店は、ビル全体で循環型社会を目指したいという素晴らしいお話を聞くことができました。

 大丸の環境方針については、大阪梅田店、心斎橋店各1階案内場で用意しているとのことです。

 取材中、国際規格取得に関しての問題点などをお聞きすることが出来ました。やはり、記録、確認と文章記録での管理システムがなかなか浸透しないことだそうです。
 その理由として、これこそが、むだではないか、と感じることがあるということです。私も同感です。営業しながら行動目標をクリアしていくことは、なかなか大変なことだと思います。
 そのことと、消費者が日々、分別ゴミ排出やマイバッグを持つことなどリユース・リサイクルゴミの削減に努めながら、生活をしていくことと共通していることを再認識いたしました。がんばっていただきたいです。

(中澤)


イオン株式会社ジャスコ貝塚店の独自の環境配慮の取り組み

 ご担当者にお聞きしたところ、貝塚店では、毎日曜日の午前9時から11時まで、牛乳パックを回収し、トイレットペーパーと交換しています。これが、地域との密着、お客様とのコミュニケーションになっているようです。
 
「イオン」はイオン株式会社を中心に国内外142で構成される小売り企業です。
 1989年ジャスコグループからイオングループへ、そして2001年8月21日に「イオン」としました。「イオン」とはラテン語で「永遠」とのことで、企業のアイデンティティが伝わってきます。

 ジャスコは、全国で290店舗を展開、環境理念として次の8項目を掲げています。
1 環境を考えた商品を作ること。
2 資源を大切につかうこと。
3 ゴミをへらすこと。
4 使えるものを何度も使うこと。
5 環境を考えた商品を買うこと。
6 地球温暖化を防ぐこと。
7 地球、そして地球と共に行動すること。
8 すべてのお客様が快適にお買い物ができる店を作ること。
 
同社のホームページ(http://www.aeongroup.net/eco/)の中で、「ISO14001の目標、実績」の項目を開けてみると、環境方針、目的、目標、実績と表として一目でわかるようになっています。(「達成できました」が◎ 「できなかったが努力中」が△ で表されています。)
 「環境に配慮した商品の提供努力」「省エネ資源の取り組みは、」「廃棄物の削減と再生資源に取り組みます」「グリーン購入を積極的に推進する」「地域のお客様と共に植樹活動に取り組みます」の項目の2001年の実績報告がされています。
 
他にも、企業の環境配慮の努力のヒントがたくさん実例として載っています。
 例えば、環境を考えたグリーンアイ。
 資源を大切に使うこと(ポリ袋の削減、マイバックの呼びかけと販売)、マイバスケット(店内かごをそのまま持ち帰りたい、との要望にこたえて)300円で私たちが購入。マイバスケットの上に店内かごを重ねそのままカートで買い物をしてレジ打ちしながら、マイバスケットに商品を移します。
 お買い物袋持参時と同様スタンプをおして、お支払い済みのテープをはり、そのまま帰宅。また、量り売り、ばら売り、ギフト商品にバガス紙を使用することで木材の使用を削減することができます。(バガスとは、サトウキビの絞りかすで作られたもの)

 ホームページを見て、質問メールを送ってみました。より詳しいご説明を次の日の対応でいただきました。ホームページにも表としてしっかり説明がありましたが、とても親切でうれしい対応でした。

(中澤)


ダイエー吹田店

 「平成14年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者表彰」で「経済産業大臣賞」を受賞した環境問題に熱心に取り組んでいる企業です。その店舗の一つであり、JR吹田駅の近くにあるダイエー吹田店を紹介します。

●エコ・ハートインフォメーションボードの設置
 1階の入り口を入ると、まず目につくことは、エコ・ハートインフォメーションが設置されていることです。これは環境保全・社会貢献活動の専用掲示板のことで、全店での取り組み、各店・地域での取り組みが紹介されています。ちょうど訪問した時にはお買い物袋持参運動、食品廃棄物のリサイクルなどの環境保全活動についてのポスターが貼られていました。ポスターは再生紙が使用されています。

●資源回収ボックスの設置−食品トレーがエコロジーベンチに変身
 店頭には資源回収ボックスが設置され、アルミ缶、牛乳パック、レジ袋、食品トレー等の資源が積極的に回収されています。回収された資源は、いろいろな商品や資材に生まれ変わります。例えば、アルミ缶はガスレンジパネル、牛乳パックはトイレットペーパー、レジ袋はカキの養殖棒、食品トレーはエコロジーベンチに生まれ変わります。エコロジーベンチ1台には約1000枚の回収トレーが使われているそうです。

●空き缶回収機の設置−当たれば1000円の商品券
 店頭にはスロットマシーン付きの空き缶回収機が設置されています。空き缶1個をこの回収機に入れると、スロットが回転し、ラッキーカンマークの絵柄が5つ並ぶと抽選券が出てきて、後日抽選が行われ、当たれば1000円の商品券がもらえる。

●「すこやか育ち」の野菜の販売
 食品加工センターの食品残さ(生ゴミ)から肥料をつくり、その肥料で野菜を栽培している。こうして作られたキャベツやダイコンは「すこやか育ち」として、店頭で販売されている。

●お買い物袋持参運動
 レジ袋削減のため、お買い物袋持参運動が積極的に推進されている。店頭では「エコロジーバッグ」や「エコロジーバスケット」が販売されており、お買い物袋やエコロジーバスケットを持参するとスタンプが押印され、20個で 100円の値引き券に利用できる「お買い物スタンプカード」が発行される。

●親切な自転車屋さん「touch」
 自転車を単に販売するだけでなく、自転車についていろいろと相談にのってくれ、修理や修理キットの販売も行われる。

●スーパー探検隊とお買い物ゲーム
 吹田市かんきょう講座「スーパー探検隊とお買い物ゲーム」等の環境イベントにも協力している。

(土肥)


関西スーパー河内磐船店

 大阪府交野市森北1丁目18−11
 TEL 072−810−5120

●年中無休(但し、元旦休み)
●野菜、果物などは、はだか売りが多い。
●再生紙トイレットペーパーの種類が多い。
●ペットボトル、トレー、アルミ缶、牛乳パックなどをきれいな箱で店頭回収している。しっかりした蓋も付いている。
●業務用の天ぷら油など廃油を1週間に1度回収(回収業者:ハマダ化学)
●レジ袋を減らすためマイバックをポイント制で無料にてお客さまに渡しているが、まだ10%程度の普及率で低い。マイバックの販売(備え付けの買い物かごがすっぽり入る程の大きさでレジ袋が不用)にも取り組んでいる。

(坂本)


イズミヤ東寝屋川店

大阪府寝屋川市打上221
  TEL 072−822−2191

●年中無休
●出来るだけトレーを少なくするため、野菜、果物、惣菜、パン類、魚など、はだか売りが多い、レジ前でトレー回収をしている。
●店頭回収は、ペットボトル、トレー、アルミ缶、牛乳パックをしている。
●マイバック運動を推進している、ポイント制を行い「レジ袋はいりますか?」と声をかけたりしてレジ袋の削減に努めている。普及率は20〜30%程度。
●「イズミヤクラブ」カードを発行している。10月はマイバックを持参したお客さまにはダブルポイントにした。
●行政に対し、消費者に対するPRをもっと積極的にやってもらって、消費者の意識改革を図ってほしいと希望された。

(坂本)


株式会社ビバニーズ・パドック
TEL06-6776-1108 FAX06-6779-9909
http://www.bebunnys.co.jp/
e-mail  info@bebunnys.co.jp
 えっ!? シャンプーを量り売り!!
 シャンプーの詰め替えはよく見かけますが、シャンプーを“量り売り”してくれるところがあるとは驚き! 大阪に本社のある「ビバニーズ・パドック」は、2年前からシャンプーの量り売りに挑戦しています。土井社長にお聞きしました。

●きっかけは子どものアトピー
--「ビバニーズ・パドック」設立のきっかけは何ですか?
土井さん    16年前、初めての子どもがひどいアトピーになりました。その頃アレルギー人口は800万人とも言われ、私は対症療法ではなくアトピーを原因から考えました。そして、私たちが便利を追求し添加物を使い排水に垂れ流した結果、身体に返ってきていると知りました。その頃、私は薬品会社に勤務していたのですが、子どもの為に、無添加・無刺激で、地球にもやさしいシャンプーを製造販売する会社を設立致しました。

●「売り手良し、買い手良し、世間に良し」
--何故“量り売りシャンプー”を始められたのですか?
土井さん    2000年に、当社がISO14001を取得したのがきっかけです。リサイクル法に従ってシャンプーのボトルを回収しても、プラスチックのボトルをラインに乗せるのは難しいのです。再利用されるビールびんや再資源化されているアルミ缶と違い、廃棄するしかないんです。そこで思い切って量り売りを考えました。自然は循環していますが、本来の美も自然の循環にあり、生活環境のスタイルに反映されるべきです。
--シャンプーの量り売りって、初めて見ました。
土井さん    シャンプーは薬事法で規制されているのですが、当時の厚生省もこのようなケースは初めてでしたので、各都道府県の薬務課からOKをもらえばやってもよいということで、まず大阪で第一号の許可を得ました。しかし、売り方も自分達で考えねばならず、まずシャンプーをボトルに入れる“サーバー”の開発から始めました。中国に発注したりもしましたが、結局国内の技術が優秀だということがわかるまで苦労を重ねました。

●ボトルを持ってサロンへ行こう
--“量り売りシャンプー”はどこで買えますか?
土井さん    主にサロン(美容室)です。現在、全国で100店舗ほどが頑張っておられます。サロンにボトルを持っていけば、必要な量だけシャンプーやトリートメントを買っていただけます。サロンの中には独自の成分を配合したりして、サロンオリジナルシャンプーとして販売しているところもあり、値段もそのお店で決めてもらっています。また、“シャンプーやトリートメントも量り売りが出来る”ということを広く知っていただきたく、東急ハンズ心斎橋店に量り売りのシステムを提案しました。東急ハンズ心斎橋店では、2002年9月よりシャンプー14種類・トリートメント4種類を販売されていますので、自分に合ったものを選んでいただけます。

 最後に、シャンプーの量り売りを体験させてもらいました。サーバーのつまみを回し、ゆっくりとシャンプーをボトルに入れます。「自分の好きなだけ」を「自分で入れる」のは嬉しい体験です。容器は普通のプラスチックのものを利用しましたが、棚には色とりどり楽しい形のガラス容器も並んでいました。そして入れ終わるとシールを底に貼ってもらい、成分や購入日・注意書きなどを書いた能書をもらって、完了。初めてのシャンプー量り売り体験は、シャンプーがちょっと身近になった気分、「自分のシャンプーだ。大事に使おう」という思いが頭を掠めました。因みに、シャンプーは海や河川に流れても、約72時間で水に還るように処方しているそうです。

(大林)


グリーンコンシューマー大阪ネットワークに あなたも参加を!

 グリーンコンシューマー大阪ネットワークとは、環境に配慮した品物を選んで買う消費者を増やして環境を救おうとする個人・団体のネットワークです。
 「地球温暖化をふせぐため、少しでもよりましな」「環境にええもの」の情報提供を目的に1998年11月に設立。2000年10月には、NPO法(特定非営利活動法人法)の法人資格も取得しました。

 私たちは、次のような活動を行っています 。
環境講座事業
【内容】環境問題の基礎講座、環境家計簿講座、学齢層を対象とした環境学習塾など。
イベント事業
【内容】エコ縁日、アースデイなどのイベントに展示等で参加。
講師派遣事業
【内容】環境問題の講座に対して、要請に応じて講師を派遣。

 この冊子をお読みいただいたあなたも、一緒に取り組んでみませんか。
 地域での活動に根ざした「交野支部」「高槻支部」も誕生しました。
 みんなが、少しでも行動すれば、お店においてある商品がどんどん変わっていくのではないでしょうか。会員には各種情報をお届けしています。

【年会費】2000円 郵便振替 00920-8-154437
    会員には各種情報をお届けしています。
【事務所】大阪市中央区平野町3-1-7大阪屋セントラルビル6F  GEC内
【H P】http://www.geocities.jp/gconosaka/


パンフレットの表紙

グリーンコンシューマーのための買い物ガイド
2002年12月

発行  特定非営利活動法人
    グリーンコンシューマー大阪ネットワーク
    〒541-0046
    大阪市中央区平野町3-1-7 大阪屋セントラルビル6F
    http://www.geocities.jp/gconosaka/
制作  有限会社アットワークス

この冊子は、大阪府の助成により、ごみゼロ大阪府民運動として作成しました。


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